2015年8月2日、マタイによる福音書6:13「国と力と栄えとは汝のもの」
「国と力と栄えは、とこしえにあなたのものだからです。アーメン」は最古の写本にはありませんが、主の祈りの結びに相応しい頌栄です。
①国はとこしえに汝のもの
「国」は「御国」と同語で、神の恵みによる支配、という意味です。神の支配を疑いたくなるような現実にあっても、「主こそ真の王、全宇宙の主権者であり、私は喜んで主に服従します」という信仰告白です。
②力はとこしえに汝のもの
十字架上で悪魔の力と神の力が激突し(マルコ9:1)、悪魔に敗北したかのように見えましたが、「その力をキリストのうちに働かせて、彼を死人の中からよみがえらせ」ることにより神の勝利が証明されました(エペソ1:20~22)。「神の愛の最高の表現がキリストの死であるとすれば、神の力の最高の表現はキリストの復活である」(F.F.ブルース)。この神の絶大な力が信じる者にも働いているのです(エペソ1:19、詩篇46:1)。
③栄えはとこしえに汝のもの
「御子は神の栄光の輝きであり、神の本質の真の姿であって」(ヘブル1:3)、今も御言葉によって神を知ることができ、「信じるなら神の栄光を見る」ことができます(ヨハネ11:40)。「栄光を受けるに値するのは私ではなく、ただ主のみです。私の言動によって主があがめられ、主に栄光が帰されますように(Ⅰコリント10:31)」という信仰告白です。
④アーメン(まことに、確かに、そうであるように、の意のヘブル語)
「私が今までささげてきた祈りは真心からの真実な祈りです。アーメンです」という告白、誓約です。それに対して神の側でも「わたしもあなたに同意する。アーメンだ」と言って祈りを聞いて下さるのです。