3月19日、マタイによる福音書6:5~15「国と力と栄えとは汝のもの」
「国と力と栄えは、とこしえにあなたのものだからです。アーメン」は最古の写本にはありませんが、主の祈りの結びに相応しい頌栄です。
①国はとこしえに汝のもの
「国」は「御国」と同語で、神の恵みによる支配、という意味です。神の支配を疑いたくなるような現実にあっても、「主こそ私たちの真の王、全宇宙の主権者であり、主に喜んで服従します」という信仰告白です。
②力はとこしえに汝のもの
暗黒の支配者なる悪魔の力と神の国の力とが激突したのがあの十字架です(マルコ9:1)。悪魔の力の前に敗北したかのように見えましたが、「その力をキリストのうちに働かせて、彼を死人の中からよみがえらせ」ることによって悪魔の力を粉砕されました(エペソ1:20~22)。この神の絶大な力は信じる私たちにも働いているのです(エペソ1:19、詩篇46:1)。
③栄えはとこしえに汝のもの
「御子は神の栄光の輝きであり」、私たちも「もし信じるなら神の栄光を見る」ことができます(ヘブル1:3、ヨハネ11:40)。「栄光を受けるに値するのは私たちではなく主のみです。私たちの言動によって主が崇められ、主に栄光が帰されるように(Ⅰコリント10:31)」という信仰告白です。
④アーメン(まことに、確かに、そうであるように、という意味のヘブル語)
「私が今までささげてきた祈りは真心からの真実な祈りです。アーメンです」という告白、誓約です。それに対して神の側でも「わたしもあなたに同意する。アーメンだ」と言って、祈りを聞いて下さるのです。