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ヨハネによる福音書12:12~19「ろばの子に乗って」

5月13日、ヨハネによる福音書12:12~19「ろばの子に乗って」
出エジプトを記念する過越の「祭にきていた大ぜいの群衆は、イエスがエルサレムにこられると聞いて、しゅろの枝を手にとり、迎えに出て行」き、「ホサナ(私たちを救って下さい、の意)、主の御名によってきたる者に祝福あれ、イスラエルの王に」と叫びました。イエスをモーセのような解放者、ローマ帝国の支配から解放してダビデ時代の繁栄を回復する「イスラエルの王」、メシヤではないかと考えたからです。五千人の給食後にも群衆はイエスを王に祭り上げようとしましたが、その時は、イエスは「ただひとり、また山に退かれ」ました(6:15)。
しかし今度は、もはや逃げ隠れせず、「ろばの子を見つけて、その上に乗られ」、エルサレムに入城されました。全人類の罪の身代わりとして十字架につけられて死ぬ神の時が遂に来たからです。もしイエスが、群集が期待するような解放者であったなら、たくましい軍馬に乗って入城したはずですが(列王紀上4:26、イザヤ書31:1~3)、イエスはその期待を拒絶するかのように、みすぼらしく取るに足りない「ろばの子」に乗って入城されました。これは旧約聖書の預言の成就でした(ゼカリヤ書9:9~10)。イエスは「イスラエルの王」どころではなく、「その政治は海から海に及び、大川から地の果にまで及ぶ」全世界の王です。軍事力によって世界を制覇するのではなく、むしろその逆、柔和な「世の罪を取り除く神の小羊」として平和を実現されるのです。
イエスの十字架と復活を信じ、王なるイエスと共に歩むなら、「魂に休みが与えられ」ます(マタイ11:28~29)。やがて天国に迎え入れられ、「しゅろの枝を手に持って、御座と小羊との前に立ち…『救は、御座にいますわれらの神と小羊からきたる』」と賛美するのです(黙示録7:9)。